業績改善といっても、具体的な施策にお悩みの方は多いでしょう。
事実さまざまな施策はありますが、確かなことは、まず管理体系をしっかりすることです。
管理体系の整備に欠かせないのは、管理会計の導入です。
ここでは業績アップにつなげるための管理会計について紹介します。

管理会計とは

管理会計とは、経営に活かすための社内向け会計です。
自社の経営を分析し、適切な意思決定を行うための資料となります。
さまざまなマネジメントに必須であり、業績を正しく評価するうえでなくてはならないものです。
管理会計なくして業績アップは困難といっても過言ではないでしょう。

管理会計の種類

管理会計は自社資料のため、運用しやすい期間で取りまとめることができます。
ここでは基本的な管理会計の種類を紹介します。

予算管理

来年度、もしくは中長期的な期間での予算管理です。
人・物・金の実績把握を行い、計画に照らして適切に予実管理を行うための資料です。

原価管理

製造業には欠かせない管理会計であり、原材料費や設備費用、人材費などのコストを可視化するために活用します。
製品ごとの標準値を設定し、予実管理を行います。

管理会計を導入するメリットとは

管理会計を導入するメリットは非常に多くあります。
それぞれを具体的に見ていきましょう。

全社的に業績の管理がしやすい

部門別に管理会計を導入すれば、全社的に業績の評価がしやすくなります。
各部署や個人に適切な目標を設定することで、フェアな評価がしやすくなることもメリットです。

担当レベルで経営感覚が身につく

各部署が担当者レベルで予実管理を行うことで、現場の意識を変えることができます。
計画達成のためにすべきことを考え、全社員が経営感覚を身につけることができるでしょう。

スピーディに適切な施策を打てる

経営が知りたい部署・事業・商品別などのリアルな数字を把握しやすくなります。
経営戦略立案にも活用することができるのです。

コスト削減ができる

原材料費や人件費などを把握することで、見過ごしていた無駄なコストの削減ができます。

管理会計の注意点とは

管理会計はあくまで社内資料であり、財務会計のように外部に提出することはありません。
そのため、せっかく導入しても形骸化してしまうおそれがあることは否めないでしょう。
きちんと機能させるためには、経営陣による定期的なチェックが必要となります。
必要であれば、公認会計士や税理士といった専門家にチェック機能として働いてもらうのも一つの手段です。

まとめ~管理会計の導入は必須

管理会計はマネジメントの会計であり、財務会計と違って任意です。
それでも導入すべき理由は、経営戦略の指針となるものだからです。
決まったルールはなく自由にカスタマイズできますので、自社が運用しやすい形でぜひ導入しましょう。
単なる帳簿ではなく、自社の舵取りを正しく行うための指針だと理解することが大切です。