60兆回/秒の演算処理を実現した“走るコンピュータ”

ルネサス エレクトロニクスは12月17日、車載用情報システム向けのシステム・オン・チップ(SoC)の新製品「R-Car V3U」を発表しました。

ADAS(先進運転支援システム)や自動運転システム向けの半導体で、最大で60TOPS、9万6000DMIPSの処理能力を実現。同社のSoCファミリー「R-Car」の中でも、過去最高性能を誇る半導体として注目されます。

ディープラーニングを用いた車載カメラ画像の物体認知、レーダやLiDARとのセンサフュージョン、走行計画の立案から制御指示まで、1チップで自動運転のメインプロセッシングの実行を可能にしました。量産は、2023年第2四半期の予定です。

開発負荷を軽減するスケーラブルなアーキテクチャ

「R-Car V3U」の最大の特長は、既存製品の車載カメラ用SoC、R-Car V3MやR-Car V3Hと、専用エンジンを共通化したことです。

従来のR-Carファミリー用ソフトウェアに流用可能な優れたスケーラビリティによって、短期間かつスムーズに、次世代システムへと拡張できます。

同社はソフトウェアの開発のために、パートナー企業に合わせた環境を用意していることも発表しました。

特に、物体認知などのディープラーニングによる学習結果を自動的に推論用ソースコードに変換するツールを、R-Car V3U用に提供します
(プレスリリースより)

と述べています。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

ルネサス エレクトロニクス株式会社のプレスリリース
https://www.renesas.com/