大電力に対応したシロキサン暴露試験を開始
OKIグループのOKIエンジニアリングは、EV・HVに搭載する電子機器向けの「大電力対応シロキサン暴露試験サービス」を11月10日から開始しました。今年度は同サービスの売り上げ1,000万円を目指すとしています。
動作不良の原因はシリコーンに含まれるシロキサン!?
シロキサンとは、ケイ酸有機化合物のことで、低分子量のシロキサンは常温・常圧で気化します。この低分子シロキサンが、車載ケーブルの被覆など電装品の接続用部品に使用されるシリコーンに含まれています。
電装品の接点部分では、シリコーンに含まれたシロキサンが気化し、絶縁被膜が生成されて導通不良となることがあります。この結果、スイッチが認識せず、エンジンが始動しないなどということが起こりうるのです。
その上、シリコーンが使用されているのは電装品だけではありません。清掃用のワックス、つや出し剤、整髪剤や洗濯用柔軟剤などにも使用されています。このため、搭乗者が持ち込んだシリコーンによって車両が影響を受けることもあります。
EV・HV車普及で、大電力に対応
OKIエンジニアリングでは早くからこのシロキサン問題に取り組み、「シロキサン暴露試験」サービスを2013年から提供していました。
しかし近年はEV・HV車の普及による車載機器の大電力化が進み、シロキサン暴露試験も大電力への対応が必要となりました。
そこで同社では、最大800ボルトの高電圧が可能な「大電力対応シロキサン暴露試験」を実施できるようにしました。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
OKI・OKIエンジニアリング プレスリリース
https://www.oki.com/jp/press/2020/11/z20080.html